11/30 言語化する、というお話(碧衣)

すっかり更新を滞らせてしまって申し訳ない。碧衣です。

日々なんだかんだ忙しなく生きているはずなのに、いざ振り返ってみると特に書くようなことはない気がしてくるの、日記あるあるじゃないですか? というか、今の私がまさにそれ。ここ数日いろいろなことが起こっていたはずなのに、どうにも何を書くべきなのか分からない。

まあでも、そんな言い訳をしていても仕方ないので、とりあえずつらつらと書いていきます。

先日読んだこの本。私は同人界隈の片隅でちまちまと文字を描き続けている人間なので、この本が想定している読者層からは少しずれたところにいる訳ですが、それでも十分面白く読めました。というか、めちゃめちゃ参考になった。

とりわけ興味深かったのが、名だたるジャンプ作家たちへのアンケート結果を紹介する章。
一口にジャンプ作家といっても、連載をもつまでに投稿した作品数も作品作りのメソッドも多種多様で、純粋に面白く読みました。(ちなみに一番ふふっとなったのは、「魅力のあるキャラクターを生み出すための練習方法は?」という問いに対して、BLEACHの作者である久保先生が「練習するようなものじゃないです」と答えていたこと。)
けれど、いざ読み終わってみると、どの作家も口を揃えて言っていたことは「自分にとっての面白さを言語化できるようにする」ということ。
自分が好きな小説、漫画、映画、キャラクター、その面白さや魅力が自分にとってどこにあるのかを理解する。そうして、説明できるようにする、ということ。

最初にも書いた通り、私は二次創作でほそぼそと字を書いている人間です。二次創作の面白さなんて元作品におんぶにだっこされているようなものなので、そんな奴が何を偉そうに、と思われるかもしれません。
それでもやっぱり、ジャンプ作家たちが必ず口にする「面白さを言語化する」ことの必要性は私自身身に染みて感じていて、この本を読んだことで一層身につまされました。
とりわけ二次創作なんていうのは、ある程度のところまでは迸る情熱だけで走っていくことができます。とにかくこのキャラが好き!というパッションのままに、文字を書き連ねることができるのです。あくまでも、しばらくの間は。けれど次第に、それだけでは満足がいかなくなる。書きたいと思って書いているだけでは飽き足らず、面白いものが書きたいという欲が出る。そうなったときに必要なのは、やはり自分にとっての面白さとは何なのかを突き詰めていくことなのでしょうね。

二次創作の場合であれば、その「面白さ」は大抵の場合「キャラクターの魅力」と換言しても良いでしょう。私はこのキャラクターのどんな所が好きで、どんな所が好きじゃないのか。どんな所が魅力的で、このキャラクターの客観的な長所や短所は何なのか。そうしてキャラクターについて、ときに他のキャラクターとの関係性をも深めていくなかで、「ああ、私はこのキャラクターのこういう所が描きたいんだ」あるいは「このキャラクターがこういう言動をすると、こういう理由で面白いと思うんだ」ということが見えてくる。
もちろん、見えてくるのはそれだけではないでしょう。自分という人間が好きになるキャラクターというのは大抵どこかしらに共通項があるもので、ふとした瞬間にその共通項に気付くときがある。そうすると、それは二次創作を離れたとしても自分の中に変わらず残る「好き」や「面白さ」の要素であって、いつか自分が作品として形にしたいものだとも言えるでしょう。

なんだか何を言いたいのかよく分からなくなってきたので、尻切れ蜻蛉ですがこの辺で。
とにかく、上記の本のおかげで色々頑張ろう!と前向きになったよ、というお話でした。まる。